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2012年 チェンマイ便り

新しい年が明けました。

皆様はどのようなお正月を過ごされていらっしゃいますか?


2011年は私にとって公私ともに怒涛の一年でした。『大震災』は人生観を変えるような出来事の一つであったのは勿論のこと、私的な『大事件』としては4年9ヶ月間責任者として勤めた前職を1月に辞した際の顛末につきます。 

在職中は色々とお世話になっておきながらご挨拶が遅れてしまったことをお詫びいたします。 ただこの件では自分のことでありながら映画の一場面の役者を演じさせらているかのような現実離れした経験をしたことで自分自身で事態を消化するのに時間がかかってしまったことも事実でした。

そして私が離れたあと施設で起こっているさまざまな問題に影響を及ぼすかもしれない懸念がありこの件についての詳しい説明をするのを控えたほうが良いとも考えていました。

それらの問題を耳にするたびにそこでいまもそこで暮らす子どもたちや、心あるスタッフ達を最後まで守りきれなかったことが残念でなりません。ただその結果前職の枠組みに縛られなくなった人たち、すなわち家に帰されてしまった子どもたちや退職したスタッフ達とのつながりが継続されていることが救いになっています。

子ども達がいたずらに翻弄されている今回の事態には大きな怒りを感じると共に、その子たちの将来に関しては出来るだけのことをして支えていこうと思っています。



その後は縁あってチェンダオ郡(チェンマイから北へ70km)にある一農村の小学校と保育園の支援をスタートしだしました。この村はもともとタイ人地主が稲作や野菜栽培に従事していましたが近年になってビルマの山岳民族が家族とともに難民として流れ込み、非常に低い賃金でそれら農家に日雇いとして雇われています。その結果この村でもこれらの人々の子弟がタイ人の子どもの数を上回るようになりその子ども達を受け入れている教育機関もさまざまな対応に迫られているのが現状です。

この現象はこの村に限らないにも関わらず、それに対応すべきタイの公的教育機関は慢性的予算不足にあえいでいるのが現状です。『Education for All』と大きなバルーンをぶち上げたタイ政府の政策も内実はおそまつな物と言わざるを得ないことが多々ありますが、やはり良い教育は子ども達にとってかけがえない財産になるはずですから、大きなことは出来なくても先生達と一歩一歩改善への道を進んで行ければと思っています。


チェンダオ郡の学校支援がきっかけになり広がりを見せだした私のボランティア活動ですが、プライベートでは退職後今も続けている多国語との付き合いが良い『暇つぶし』になっています。還暦を迎えた私ですから脳のシナプスを途切れさせないようにという意味では良い趣味だと自画自賛していますがどうでしょうか?


私がチェンマイに住みつき始めてから8年半の月日がたちました。長いようでアッという間の日々でしたがこれからも健康に、そして迷惑がられながらも少しは人様のお役にたてられるような一日一日を過ごしていきたいと思っています。


最後になりましたが皆様にとっても今年が良いお年であることをお祈りいたしております。


2012年1月2日 チェンマイにて。
by karihaha | 2012-01-02 15:29 | ブログ | Comments(0)
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