再犯(2)

Namuuの母親にはチェンライで教師をする兄の他、姉そして腹違いの弟がいます。姉はやはり麻薬取引で25年の刑を受け、18歳だった弟の死因もまた麻薬がらみだったと聞いています。

5年前にNamuuと知り合ったのは当時服役中の姉の娘、つまりNamuuの従妹に授与する予定だった、服役者の子弟への奨学金審査のためでした。これは受刑者が財団に申請し審査の上、母親の服役期間中奨学金を授与するというものです。

村に従妹を訪ねてみると、彼女の他にNamuuがおり、聞くとNamuuの母もつい最近捕らえられたとのこと。しかし従妹は近々おじが引き取る、つまりNamuu一人が麻薬に汚染された村に祖母の再婚相手、すなわち血のつながらない年老いた祖父の看病のために残るというのです。ちなみに祖母は末期がんのためチェンマイの病院に入院中でした。病院に訪ねていき、財団で引き取る旨を言う私たちと祖母は真っ向から対立しました。退院後の面倒を見てもらわないと困ると言う祖母と、小学校1年の女の子をあの村に置いておく危険を説く私たち。 結局入所中の母親の意思が決着をつけました。


さて、姉は25年の刑期の半分あまりを勤め、恩赦で去年10月に出所しましたが、今年2月にまた入所してきたのです。今回は5千錠の覚醒剤所持です。まだ判決は出ていませんが、Namuuの母親の1千錠で25年と比べると相当重い刑を覚悟しなければならないでしょう。

Namuuの寄宿先の親戚によると、姉のたった5ヶ月間の‘しゃば’生活の間は車や贅沢品購入等相当派手な生活だったそうです。そして逮捕時にはそれらがすべて没収されたそうです。これはタイでは通常の処置で、麻薬関連の罪で逮捕された場合は本人名義の貯金、貴金属など動産や不動産がすべて差し押さえられます。


同情の余地がない犯罪ですが、さらに呆れるのは妹が再犯で入所してきた去年6月には姉はまだ釈放される前でした。当然2人が顔を合わせる機会があったでしょうから、麻薬取引の危険性や落とし穴については分かっていたはずだろうということです。

それにも関わらず同じ村にもどった姉は再び麻薬に手を染め、妹と同じ運命をたどったのです。


そして前回の面会でNamuuから財団で現在も預かっている子どもの元受刑者である母親が、出所後再婚したのち再婚相手と同時に逮捕されたと聞きました。


同じく元受刑者だった母親のもとに帰った別の子どもたちの奨学金支援をしていますが、時折訪れるたびに、その生活がマッサージ師の母親の収入では不自然なほど派手になっていくのが気にかかっています。

麻薬の手ごわさには中毒から抜け出す難しさと同時に、その取引がもたらす『富』の誘惑もあります。
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by karihaha | 2013-08-13 18:42 | ブログ | Comments(0)
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