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小児病棟から(77) 日曜日

 今日も蒸し暑い一日だった。

 日曜日の今日は面会者の数も多く、病院の芝生の上で、ござを広げての食事風景が目につく。

 ビクタージュニアのお隣のベッドは入院して程ない5才の女児が占めているが、両親が付きっ切りの看病をしているのを始め、面会時間ごとに5人以上の親族とおぼしき人々が訪れ、ベッドを取り囲む。

 看護師詰め所の前のその一角の合計10台のベッドのうち、親がいない、あるいは付き添いがない患者は5人。女児と‘私の子どもたち’との対照が際立つ。


 今日はビクタージュニア退院の日。9ヶ月という年齢に体重4kgあまりという状況。それにも増して悲しく、悔しいのは、今回の入院の原因となった呼吸停止状態で、脳障害を引き起こしてしまったこと。

 Vホームの移動用の車に、酸素ボンベさえあれば… 

 小児科の看護師が数人、簡易ボンベの購入を勧めたが、果たされていなかった最中に起こった人災ともいうべき‘事故’。

 その帰結をもろにかぶってしまい、赤ちゃんがえりをしてしまったかのようなビクタージュニアは、迎えのVホームの職員に軽々と抱かれて帰っていった。 


 午後2時ごろ、アームの母親が現れた。事前に何の連絡もなしに。

 不思議な人だとつくづく思う。アームが必ず病院にいると思うその発想が。そしていままでの経緯を思い出しても…


 夕刻、テンのおじとおば、おじの母親、そしてテンのいとこ2人が見舞いに来た。かわるがわる抱き上げ、頬ずりし。

 反射的にジョムトンのセームを思い出す。もう4日ほど行っていない。明日は行ってこねば。
by karihaha | 2005-06-20 00:39 | 小児病棟から | Comments(0)
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