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そろそろ奨学金

2学期制のタイですが、10月は学期のはざまで、夏休みに継ぐ長い秋休み中です。そのため登下校の父兄の送り迎えの車や、スクールバスの姿もなく、家のすぐそばの大通りもスムースに車が流れています。

その休みもそろそろ後半に入り、来週にはまずMemeeの寄宿学校が2学期に入るので帰省先に迎えにいくのを皮切りに、25人の奨学生の2学期目の奨学金の手配がいよいよ本格的になります。

それに先立って、特に家庭的に余裕のない子供たちのうち何人かには前もって奨学金の手配を済ませました。 その内の一人はチェンマイ有数の進学校に通っている中学2年生のDew。 つい数ヶ月前に父親が急逝し、母親との二人暮らしです。

久しぶりに訪ねた家では偶然その日に勤め先から休みをとっていた母親とも会えました。 Dewは相変わらず優秀な成績で、600人の学年中トップ10以内の成績を続けているそうです。 母親はホテルの清掃婦の仕事につき、最近になって正社員に昇格したとか。これで日給ではなく、月給になったので、まず家をなんとかしたいと言っています。今の住まいは安い賃貸ですが、雨漏りがひどく、ねずみが走り回る上に、夜は近隣のカラオケ屋からの騒音で安眠できないそうです。

それともう一つのDewの望みはパソコンを手に入れること。 中学生ともなると宿題や調べものはパソコンなしにはできないとかで、いまは毎日夕食後すぐに親子で近所のインターネット屋に出向くのが日課とか。まさしく親子が肩を寄せ合って暮らしているのです。母親の唯一とも言える生きがいはDewの成長で、彼はその期待に充分に応えていると思います。

でもその期待が重圧に変わることがないか、とフト思ったりもします。何と言ってもまだ13歳、父親を亡くしますます責任感に押しつぶされたりしないだろうか、と心配になったりもします。

自分の置かれた環境をちゃんと理解し努力している彼ですから、早い目に次学期の奨学金を渡すことがささやかな息抜きと安心感につながるのでは、と思っているのですが。
by karihaha | 2014-10-22 01:41 | ブログ | Comments(0)
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