晴れて保険加入

新学期が始まってはや3週間。登下校時の交通渋滞は相変わらずです。その間私もやっと新年度の奨学金授与のための学校訪問と個人面談を90%ほど終えることが出来ました。 前年度の奨学生のうち、卒業や環境の変化で何人かがドロップしたり、新たに受け入れた子どもがいたりで、いつものことながらちょっとした決断を強いられる時期です。

                      ↓ 山の生徒たちからの贈り物。
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そんな中、今度は奨学生の保護者の支援で奮闘(?)することになりました。 保護者と言えば食料や生活用品を定期的に支援しているケースはいままでもあるのですが、この母親の場合は健康保険に関して支援の手を伸ばすことになったのです。

彼女の就学中の3人の娘のうち、2人は奨学生です。 家庭訪問の際、いつも通う病院の医師からきいた話として、タイで出生したにも関わらずなんらかの事情でタイ国籍がない人達に健康保険制度に加入する資格を与えるという法律が、4月の国会で可決されたというのです。

母親は長年喘息に苦しみ、毎月病院通いですが、カレン族として生まれてすぐに児童養護施設に引き取られたため、いまにいたるまでタイ国籍がなく、医療費のすべてが実費になり、それが原因で貧しい家計をさらに困窮させています。

私も早速ネットや医療関係の知人に問い合わせたり、県庁にある社会保険事務所に行ったりしたのですが、どうも要領を得ません。 具体的にどこで申請すればいいのか、必要書類は何なのか等がはっきりしないのです。
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タイ語の読み書きができない母親と外国人の私では心もとない限りですが、もうこれはかかりつけの医師に直接聞くしかないと、母親と共に病院に出向きました。結局思った通りここでもたらいまわしにされたあげく、やっと担当者とおぼしき人と話ができました。でもどうもこの法律がまだ発布されていないような様子で、要領を得ません。

それでもねばっていると、娘はタイ国籍かどうか、であるなら娘の戸籍謄本と身分証明書を持ってくれば保険加入ができると言います。その上「お金はあるの?」と言ったのですが、1年で2,800バーツ(1万円)は彼女の家計では苦しくても、支援することで家計からの医療費負担は限りなくゼロになります。血液検査やレントゲン検査等の手続きも終わり、彼女は晴れて健康保険に加入できました。

ひとまずはホッとしてはみたものの、こんなことならもうずっと以前から加入できていた筈なのに、と釈然としない気持も残ります。 何はともあれ当たって砕けろと出向いた成果があったのは嬉しいし、これからは母親も医療費に頭をなやますことなく治療を受けられる。 

その日の夕刻のビールがひときわ美味しかったのは言うまでもありません。
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by karihaha | 2015-06-05 17:17 | ブログ | Comments(0)
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