少年N

今冬のチェンマイは例年に比べ暖かく、いまのところタイル張りの床の冷たさに耐えられず、靴下を穿いて過ごすということもない日々です。でも、お正月あけの1泊2日の小旅行では存分に『寒さ』を体感してきました。


行先はチェンマイから160kmほどのメーホンソン県にある、カレン族の村。 山深くにあるこの村は、知人を通して知り合った赤色ソンテウを運転している人の生まれ故郷です。
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好奇心からの旅行でしたが、朝晩の冷え込み {早朝7度}には隙間だらけの家を恨みに感じたり、冷水しかないシャワーに怖気づき水浴をパスしたりと、このような山間民族の人々の暮らしの厳しさをあらためて痛感したりしました。
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でも何と言ってもこの旅(?)の一番の収穫は、 気になっていた少年に会うことができたことです。

彼は前職の財団で働き始めて数か月後の10年前、受け入れた子供の一期生とも言える少年でした。いわゆる『崩壊家庭』で、アルコール中毒の父親と暮らしていた彼は、食事を近所の住人にめぐんで貰いながら日々を過ごしていました。財団で受け入れたあとはそのユニークな性格からタイ人、外国人を問わず先生方から愛され、中学も県内で2番目の優秀校に合格しました。

しかし去年の3月、人づてに財団を離れたと聞きました。その後は時折り電話で話していたのですが、今回の旅の目的地が、丁度彼が暮らす寄宿学校の近くだったため、同行した知人たちに無理を行ってお願いし、帰りに寄ってもらうことにしました。


短い時間の再会でしたが、 ようやく分かった彼の近況は思ったより悲惨なものでした。私も知る家族の全員がバラバラとしか言えず、彼はこの無償の寄宿学校での生活が唯一寄って立つところです。その点では少しMemeeと似ています。

そして財団を出された理由は彼の非行が原因だったようで、いまとなっては本当に残念なことです。財団にいれば少なくとも高校3年までは安泰に過ごせたのに。 幼いとは言えバカなことをしたものです。彼のユニークな性格が悪い方に出たとも言えるのかもしれません。
生活指導の先生は、「ここに来てから良くなってきましたよ」とおっしゃいました。私も実感として、この子がそんなに悪い子とは思えないのです。

「これからはメー(私)が支援するから高校に行けるようしっかりしないとね」


帰り際車まで送ってくれた彼の手をフト見ると、急な訪問で何も用意していない中、途中の村で買ったタイ焼き鳥ともち米をふかしたもののお土産を、被っていた毛糸の帽子にくるんで大事そうに両手で持っていました。なるほどねー、それだと温かいまま食べられるね。 

本当にユニークで機転の利く子です。
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by karihaha | 2016-01-06 19:04 | ブログ | Comments(0)
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