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Neungのこと

携帯の待ち受けにはNeung(ヌン)から着信があったと出ていました。

Neung?? タイでは良く使われるニックネームで、私の友人・知人にも何人もヌンがいます。どのヌンにコールバックすれば良いのかと迷っている間に、またヌンから電話がありました。
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ミャンマー国境添い、メーホンソンの寄宿学校で学ぶヌン(男の子)でした。彼とは旧職で10年前に知り合い、私が退職したあとも同じ財団から学校に通っていました。 しかし去年その財団を出て、実家からも近いいまの学校にいます。今年の1月には彼の学校を訪ね、先生とも話したことがあります。

チェンマイでは2番目に優秀な学校を退学処分となったのに色々な事情があるのですが、中学2年をダブり、本来なら高校1年のいま、中学3年時を履修しているということからもご推察ください。

なにはともあれ何の用事かと思ったら、「いま兄とチェンマイ近くに居る」と言います。「何のため?、また学校退学したの??」という悪い想像ばかりをしてしまうのは私の悪い癖ですね。

実は兄が奨学金を貰えるかも知れず、そのインタービューが翌朝の10時からなので、ついてきた。 ついては今晩どこかで泊まれないかと思ってといいます。「そんなこと、早く言ってよー』、と言いつつも、チェンマイで頼れる(甘い?)のは私だけと言うことでもあり、すぐに私の住むアパートへ来るようにいいました。同じアパートに一泊だけの部屋を手配し、食事に出ます。そこでヌンらしい話を聞くことに。

ヌンの寄宿学校はヌン同様に主にカレン族の生徒が学んでおり、どなたかが生徒全員に年間3千バーツの奨学金を授与している。その担当が私も1月にお会いした先生なのですが、この教師と他の先生との間で生徒を巻き込む抗争が起こったとか。

奨学金担当の先生は生徒たちのバックアップを期待し、それに成功したのですが、50人あまりの中学3年生の内、ヌンともう一人の生徒が反旗を翻したため、奨学金をストップされたと言います。このことについてヌンは「自分の言うことは間違っていない」と言い張ります。

ヌンは確かに一時期問題児でしたが、とてもユニークで個性的な子供です。旧財団でも課外アクティビティーなどではいつもスターで、アイデア一杯な催しを披露してくれました。

同行していた兄とも話したのですが、家族はかなりハチャメチャな状況であるのは変わりないようです。アル中で私たちも大いに迷惑をかけられた父親は行方不明。母親はカンチャナブリで再婚したが5年以上連絡していない。私たちも知っている姉は再婚したあと再び離婚し、上の子を連れて行くえ不明。もう1人の姉は前の夫との子を母親に預け再婚し、こちらとも音信不通。

つまりヌンにとって唯一まともとも言える親族はメーホンソン近くに住む祖母と兄だけということになります。

学校でのヌンの立場を聞いたあと私が言えるのは、「とにかく中学3年はそこで卒業しなさい」ということです。 「とにかく我慢して」と繰り返しました。
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食後、これも去年財団を離れ、いまは母親のもとで暮らすMimに電話すると、すぐに会いにくると言います。 財団でも友達だったし、いまもSNSで連絡し合っているとか。Mimにも奨学金を授与しているので私の住まいは分かっており、母親に連れられてやってきました。

2人並んでいるのを見るにつけ、『同じ釜の飯』の仲間が距離は離れいてもこんな風な、家族を超えたつながりを感じ、なんだか嬉しいですねー。
by karihaha | 2016-06-15 16:16 | ブログ | Comments(0)
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