アパートの敷地を出て左にまがるとすぐに大通りにでる。
そのまま赤のソンテウをつかまえ左方向に行くと、テンのいるS病院へ。
行きかう車の間をぬい、通りを渡って黄色のソンテウに乗るとN県立病院。
セームに関するM女史の一件依頼、部屋にいるあいだから毎朝このシュミレーションを繰り返す。
「どっちにしようか」
気持が流れるのは左方向、「テンの方が重症やし…」。でも、私がより必要とされているのは右方向。S病院に較べるとその看護の質の差が余計に際立つ。
答えを一日伸ばしにしながらもう1週間以上。いまは気持の流れる方に向かっている私。
でも、この日々を通じてS病院で見たこと、考えたことが、セームのことで色々あるVホームがらみの心の軋轢を超えてでも、やっぱり黄色のソンテウに乗らなければと思わせる今日この頃。