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Ahtit

Ahtitと久しぶりに会いました。 1か月半ぶりぐらいかな? 前日に実家に帰る用事があると連絡がありました。

私の自宅付近のバスターミナルは彼にとって中継地点です。そこで、そのバス停で会い、これもいつものように、次のバスを待つ間付近に食堂でご飯を食べさせがてら、近況を聞きます。


『闘鶏のお父さん』としての仕事は順調なようです。 オーナーは地域の郡役場の職員としても働いている兼業ですが、闘鶏の養育に関しては完全にAhtitに頼りっきりで、鶏さえも、オーナーが入って来てもそれほど興奮しないそうです。ちゃんとエサを呉れる人を識別しているのですね。


学習障がいの彼は今までも随分つらい人生を送ってきていますが、いまの職場では初めてと言っていいほど、自分自身に誇りを感じているようで、それが何より嬉しいことです。


さて、今回のAhtitの帰郷ですが、またしても、という理由があります。父親が急死したと言うのです。


彼の父親は母親と同じ村で住んでいますが、母親とは随分前に離婚しました。 その後、再婚する際に、大事な土地を売り払ってしまったため、母親や姉がお米やトウモロコシという生活の糧を生み出すベースを失ってしまいました。

しかしその結婚もアッと言う間にダメになり、今では村人の家を転々とし、施しで暮らすような生活をしていたようです。 

その父親が亡くなったと連絡があったと前日の電話では聞きました。 そして会ったときに原因を聞くと、「よく分からない」と。何か深い事情があるのかもしれません。


お葬式は村人が共同で営むとか。 Ahtitも先月の甥(兄の2才の息子)のお葬式に続き、いくばくかの費用を負担するそうです。 その額は2千バーツ(6千円)。月給4千バーツから今月の分を前借したそうです。

「さすがにそれ以上は無理」とAhtitは言いました。 ニュースを聞いてすぐに帰りたかったけど、お金の用意が出来なかったからと。


あの地の果てとも思える村で細々と暮らす家族にとっては、Ahtitのもたらす現金収入が頼りです。

家族の期待を背に、彼は本当によく頑張っています。

by karihaha | 2016-09-14 15:52 | ブログ | Comments(0)
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