病棟に入るなり、Aホームの保母さんNとはちあわせ。太った身体で息も絶え絶えというふうな彼女に「どうしたの?」と聞くと、「スラが入院して」と答える。「それって別に珍しくもないけど?」と思っていると、「交通事故で」と続けた。
今度はこちらがビックリする番。Nの説明によると、通学している学校の校内で車に轢かれて骨折をしたということだった。今日入院して、太ももの付け根から足の先までギブスを嵌められたらしい。 スラは、今までも結核やHIVの合併症で何回か入院したことがあるが、まさか交通事故でとは。その事故も3日前に起こったことらしいが、運転していた当事者はもとより、彼女もその件については何も触れなかったそうだ。その後痛みに耐えかねて調べてみると、骨折が判明したということだった。いくらタイ人がのんびりしているといっても、、、 彼女が入っている外科病棟は、完全看護で付き添いが出来ないという。これは初耳だった。今までどの病棟でも家族の付き添いが出来ると思っていたから。夕方の面会時間になるのを待って彼女のところへ連れて行ってもらった。たまたま昨日、日本からの友人が頼んでおいた折り紙や、紙風船のようなおもちゃを持ってきてくれていたので、それが見舞いの品にはや代わり。 スラは起き上がって壁に背をもたせかけていたが、私たちの顔をみるなり、みるみる涙が溢れてきた。「可哀想に寂しかったんだね」と思う気持ちとはうらはらに、「アラー!なんで泣くの」と言いながら、実はこちらももらい泣き。 彼女は折り紙が好きで、かなりのパターンを折れる。明日は早い目に面会に行って、さらなる指導をしなければ。
by karihaha
| 2005-03-04 21:09
| 小児病棟から
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