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年の瀬

2006年

年の初めにはそろそろ帰ろう、日本にと思っていた。

でも、、、

セームをあのままVホームに置いていけるのか?

テンモーを『見殺し』にしていけるのか?

それがここにいる格好の口実、都合の良い理由になった。


その年も押し詰まり、ことしは、、、

セームをAホームで預かっていただけた。

テンモーはこの半年は入院も手術もせず、2才の誕生日を迎えることが出来た。


そして私はといえば、養護施設の園長さんとして8ヶ月。

きょうは子どもの年末年始を実家で過ごさせるため、久しぶりの里帰りをさせるため、山また山の僻地に行って来た。

未舗装の道路を5日分の食料にと一人当たり5kgのお米を積んだ4輪車で、村また村へ。ほこりまみれになりながら。


スタッフ会議で、「おみやげは何がいいかな?」と問いかけた。

異口同音に、「お米!」

まあそれなら子どもたちも飢え死にすることはないだろう、たった5-6日の滞在でも。

きょうはひとまず6人を送り届けた。


決して自慢ではないです、でも私の施設は充分といってもいいぐらいの物質的な‘もの’を提供しています。でも子どもたちは、‘あんな’場所、壁もないような汚れきった‘家’でも、おかさあん、おじいちゃんやおばあちゃん、親戚の人たちに会えるのが待ち遠しくてならないのです。

朝6時30分の出発に、食事も充分に取れないほど興奮している、そう朝食担当のコックさんが言ったチビたちが勢ぞろいしていました。


明日は保護者が迎えにくる子どもたちがつかの間の帰省をする。

その人たちにも5kgのお米。


夕刻、疲れきってかえってきた施設。取り巻いた子どもたちは、明日の帰省に興奮しきって、
何度も何度も確認しにきました。

「あすは帰れるよね?」

「エー! あさってかもしれないよ」そんな風に答える私はちょっと嫉妬しているかも。。。


きょう行った村々で集まってきた大人や子ども。

それぞれの山岳民族の言葉で話しているのではっきりとした意味はとれないけど、

「この子を連れて行って」

抱いたり、おぶったりしている子どもを指さす、母親たち、大人たち。

まるで見果てぬ夢を偶然のチャンスに託すかのように。 大好きだった人形を手離すかのように。。。



♪赤い靴はーいてたおんなのこー♪



テンモーには24日に会った。Mさんから託されたプレゼント、私からはクリスマスケーキとチキンをたずさえて。

あす、遅くても31日にはセームに会いに行ってこよう。

Mさんからのプレゼント。 そして私からは、、、

「ア! まだ考えていなかった」
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by karihaha | 2006-12-28 23:02 | ブログ | Comments(2)

友人Y

  2001年9月11日、あの『ワールドトレードセンター』が崩壊した、その様子をテレビで見たその日は奇しくも、『エイズホスピス』として日本でも名の知れたタイ中部の寺でボランティアを始めた日でした。

 魂が震え上がるようだったあの日、そしてそれからの8ヶ月間の日々は、いまも片時も忘れられない経験として脳裏に焼きついています。


 ベルギーからきた友人Yはそのホスピスで無給ボランティア医として6年間もの長きにわたって働きました。

 その彼が記した日々の記録。英語・タイ語に翻訳されたそれを、なんとか日本語に。

 それができるのは私しかいない。『同じ釜の飯を食った』私しか。


 テンモーを知る前、一人の水頭症の乳児『ティンナポップ』と縁があって出会いました。孤児の彼を誠心誠意看病し、それでも理不尽な死に方をさせてしまった。そのことは今でも悔やまれます。

 そんな行き場所のない『怒り』をYの日記の翻訳にぶつけたあの頃の日々。

 タイ語で出版した本の出版権(?)が年末で切れるそうです。それを機会に彼の有名なウェブサイトに各国語版をのせたいと。私の『怒りにまかせた』日本語版もようやく日の目をみることになりそうです。


 チェンマイ在住3年半あまり、友人たちが一人また一人とそれぞれの道を選んでチェンマイを離れていきました。


 12月12日、母国で修道僧になることを決心したYがこの地を去ります。
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by karihaha | 2006-12-11 02:05 | ブログ | Comments(2)

国王誕生日

 養護施設の代表、併設幼稚園の園長そして説明するには長すぎる、このブログではおさまりきらないもう一つのプロジェクトの責任者で働き続けたこの半年あまり。

 だれていました正直言って。。。

 緊張感はある程度は持続できる、その後は気力。ではその気力が精神的にも体力的にも尽きてきたときは? 

 そんなこのウン十年で初めて、いや何度か訪れた大きな山、「越えられネーよー、この年になっても」というような限界を感じていたこの数ヶ月。

 ゼロから始めた施設で。



 そこで今日、初めての入院患者、それも外科手術を受けることになってしまった子どもがでました。

 『国王誕生日』

 よりによって祝日のそんな人手の少ない日に。。。




 身体を折るようにして歩いている男の子をふとみかけました。

 「どうした?」

 「お腹が痛いっていっているんですけど。。。」

 答えたのは幼稚園の先生の一人。休日出勤組。

 「病院に連れて行って。今日は休みだから、登録病院があいていなかったら、実費でもいいから、S病院の緊急に」



 登録病院についていったスタッフからの電話。

 「6時間ぐらい様子をみたいって言っています。入院です。盲腸の疑いがあるって言われました」

 2時間後、再びスタッフからの電話。

 「N県立病院に転送されます。緊急手術だそうです」



 『古巣』



 かけつけた病棟で青白い顔で横たわっていたN。

 でも私の頭を占めていたのは、明日からのスタッフの配置。 そんなことが気になってあわただしく帰ってしまった。。。



 残ったスタッフからの電話。
 
 『手術は成功!』

 6才の彼がこらえた痛み。

 その痛みを、ポジティブにやわらげることができた。スタッフのおかげで。。。


 
 彼が、もし前のあの環境にいたら、、、 あの父親と。。。

 「お腹がいたいよー」

 そう訴えても、その訴えが届いたのか?



 「手術室から出て、笑顔を見せていますよ」

 その報告を聞いて久しぶりに(鬼の目に)涙。
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by karihaha | 2006-12-06 03:28 | ブログ | Comments(0)