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D氏

 セームの最終受け入れ先候補、ロップブリにあるHIV・AIDS感染児のGホームをどのようにしてVホームに紹介すればよいのか? これが最近私の頭を悩ましていることの一つである。

 融通の利かない、官僚然としたあのVホームと対峙するには、誰か‘大物’を連れて行ったほうが良い、そう結論づけてGホームの施設長から紹介のあった、チェンマイ在住のアメリカ人のD氏に連絡をとった。

 その方自身も養護施設を立ち上げ中とのことで、訪れたチェンマイ郊外の18ライ(7エーカー)の広大な敷地には、建築中の建物がそこかしこに見受けられた。

 60才がらみのD氏は、この施設の他にも、以前からタイ国内の数多くのNGOに資金援助をされている、子どもたちにとっての「足長おじさん」だ。

 お会いして話すうちに、財力もさることながら人間性も豊かな方だというのが分かった。

 今後受け入れを予定しているおよそ30人の子どもたちを、Vホームからということも考えられるとのことで、一緒に面会に行くことを快く引き受けてくださった。


 健常児はこの方のSホーム。HIV感染児はロップブリのGホームという形で、少しでも多くの子どもたちが、普通の家庭環境を感じられるような場で成長できる足がかりになれば、こんなに嬉しいことはない。

 地域に密着した生活、暖かい居住環境、教育機会。孤児たちにそんな普通でありながら、理想の生活が提供できるかもしれないという期待感を抱いている。 
by karihaha | 2005-07-10 10:59 | ブログ | Comments(0)
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