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ジョムトンへ(15) 一休さん

ジョムトンへ(15) 一休さん_c0071527_423127.jpg サンパトンからジョムトンへと回る。今日は友人が運転するオートバイでの移動なので、フットワークが軽い。

 病棟にはセームの姿がなかった。これはいつものことなので別に驚きもしなかったが、看護師に尋ねて指差された幼児がセーム、とは最初は信じられなかった。

 「一休さん…」

 ベランダに置かれた簡易ベッドで眠っていたセームは頭をそられ、大きなガーゼを載せている。

 手ぬぐいを頭に載せ入浴中の、一休さんみたい(ごめん!)


 前から気になっていた頭部の膿瘍が悪化し、本格的治療が必要なためだった。

 このような症状に苦しんでいる感染者の少年を一人知っている。

 セームもそろそろ本格的にHIVの治療を始めなければいけないのかもしれない…


 髪の毛がなくなった分、余計に彼の目鼻立ちが際立っている。

 そんな彼を初めて見た友人の一言。

 「彼は大人みたいな目をしているねー」

 
 繊細で利発な子どもだとは思う。これから学校に行き成長するにつれ、自分自身の身の上のことも分かってくるだろう。

 彼の痛みを受け止め、少しでも分かち合うことができる、そんな仲間や保護者のいる環境に置いてあげなければ、と再び思う。
by karihaha | 2005-07-11 04:05 | ジョムトンヘ | Comments(2)
Commented by asian-life at 2005-07-11 12:35
写真で見る限りでは、かわいい普通の子ですね。なんと言っていいかわかりませんが、心身ともにあまり苦しませたくないですね。
Commented by チェンマイ at 2005-07-11 23:18 x
いまは天真爛漫すぎるぐらいのやんちゃ坊主ですが、HIV特有の症状がすでに認められます。そういった意味では、彼と病院で出会ったのは、何かの必然のような気がしてなりません。 ただ、あの落ち着きのなさはHIVとは全く関係ないはずなんですが…
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