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養子

 アームがVホームで保護されていると知ってから数日後、母親から電話があった。

 その日の昼過ぎ、ジョンがアームを送り届けた母親の姉の家まで行き、事情を確かめようとした。言葉の出来ない(何度も繰り替えしてゴメン!)彼は、姉の言うことが勿論わからない。代わって電話に出た私に姉は、アームは祖母の家にいると言った。

 そんな筈はない。Vホームにいるのは確かだと、祖母の電話番号を聞きだした(母親の携帯は、洪水で使えなくなったといい続けている)。夕方以降に電話してくれと言われ、時間待ちをしている間の、母親からの電話だった。


 「一日面倒をみましたが、とても無理(!!)と思い、Vホームに連れて行きました」

 (当日に連れて行っているはずだけど…)

 「12月に引き取ると合意していたのに、ジョンの友達のタイ人が、すぐに引き取れと矢の催促でどうしようもなかった」

 (他の里親を紹介するというのを断ってまで引き取ったのは誰? 引き取った当日も、一緒に住める家を捜している、昼間は保育園に入れるつもりと言っていたのは?)

 「ずっと預けるわけではなく、たったの6ヶ月です」

 (祖母が1年と希望したのを断られたのを知っている)

 「ゆっくり話したいので、仕事が終わったらS病院に行きます」

 来なかった…

 
 後日、Vホームの保母さんに調べてもらうと、連れて行ったのは、翌日ではなく、やっぱり引き渡し当日だった。

 このことで、私のためらいに結論がでた。

 「アームは養子になった方が良い」

 私の友人の施設であれば、チェンマイにいながらにして国際的水準の教育を無料で受けられる、その上母親と遠く離れてしまうこともない。そのアイデアは、あくまで母親の素質を信じてのことだった。

 ジョンが育てることに同意した意図は、力を併せてアームの養育をしようということだった。その私たちの当初の目論見からは全く外れ、数回訪問しただけで預けっぱなし状態を続け、いざ引き取るという話になると、自分の母親としての力不足は棚にあげて人を非難する。その上虚言を繰り返す。このような母親では、もう協力する気力さえ失せた。

 今後、彼女に出会う機会があるとしたら、養子縁組を強く勧める、その話し合いをするためだけだろう。
by karihaha | 2005-11-19 02:09 | 養子縁組 | Comments(0)
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