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小児病棟から(154) ふざけた奴

 今日は新年初めてN県立病院に出向いた。年末にVホームに‘潜入’した時点では入院患者は一人と聞いていた。

 ビクタージュニアも退院し、Vホームのベビーベッドにおさまっていた。彼女の横では大きな酸素ボンベが2本も聳えていた。これで、年末年始の休業中も十分に生き延びられると安心。


 折角出かけても、病人が誰もいない可能性もあるが、まあそれはそれで、スタッフたちに年始の挨拶をすればいいやと思いながら病棟に入ると、Vホームの子どもが3人プラス里親に出ている子どもが一人いた。

 来て良かったと思う反面、こなければ良かったと思う出来事にも出くわした。

 3人のうち一人は、目のつぶらな5ヶ月の女児、ヌイ。下痢での入院なのだが、その可愛い顔で、スタッフたちの人気のまとだった。この現象は何もいまに始まったことではないのだが…。

 脳性小児麻痺の男児、この子は全く注目されていない。そしてアリー、再入院組は特に可愛いというわけでもない。とにかくこの3人の中でヌイだけがダントツの注目度を集めていた。

 
 3人にミルクを飲ませ、やっと寝かしつけたとホッとしたのもつかの間、一人の看護師がデジタルカメラを片手にヌイのベッドに近づいた。そして一瞬目を離した隙に、彼女を揺り動かして起してしまった。

 泣くヌイ。そんな彼女はカメラ写りが悪い、あやしてくれと私に頼む。ふざけた話だ。

 寝入りばなを起された。そのことが可愛そうであやすと、手が邪魔だとのたまった、カメラアングルに。

 この看護師は普段から、小児科の担当とは思えないことを色々としでかす。それも決まってVホームの子どもだけに。

 子どもの顔にいたずら書きをするなどは日常茶飯事。抱くときも、まるでつるすようにする。あまりのことに抗議しても、まともには取り合わない。「M、なんでそんなに怒っているのー」という具合に。周りのスタッフたちも、呆れ顔で苦笑いしながらも、注意しない。

 そんなことをするのはこの看護師だけなのだが、「馬鹿なやつ」と片付けられない怒りを感じる。

 看護師のような職に、一人でもそのような人間がいること自体信じられない。それを長期にわたって容認しているあの病棟の質に、我慢出来ない嫌気を感じた出来事だった。
by karihaha | 2006-01-04 06:09 | 小児病棟から | Comments(0)
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