疲れる

 S病院のICUのドアには面会時間は午後0時から1時半と午後3時から7時とある。そして注意事項として「面会時間は一回につき10分間でお願いします」との表示もある。

 テンが入院した日の夜、私が着いたのは7時半。でもおばが、「養親ですから」と言って、入室を許可された。

 その翌日は、10分、15分と過ぎていく時計の針がさすがに気になったが、誰一人として退室を要求しない。N県立病院のICUも『一応書かせてくださいね』的な、似たような状況なので、3日目の今日は、「もうこのぐらいにしといたるわ」とばかりに一時間半たっぷりいたあと部屋を出た。

 向かいのベッドの家族は、出たり入ったりを繰り返している。ひょっとしてあの注意書きを、「一回あたり10分間の在室時間制限」と勘違いしている? まさかねー、ボクシングの試合じゃあるまいし…。

 
 そんなタイのフレキシブルさに喜んで(?)いた私に水を浴びせかけるような看護師の言葉。「この器具は30バーツ保険ではカバーできませんので、買っていただかないといけません」と言われた酸素なんとかの器具、値段は1,000バーツもするらしい。

 「ああ、でもおばさんに言えばいいんですよね」と言った看護師に、「絶対に買えない!」と確信しながらも、口では裏腹に「そうしてください」と答えた私。長くいるんではなかった…。

 その時点ではおばはまだ来ていなかった。それ幸いとばかりに私は逃げた。しかし遅かった。まだ病院の構内にいた私に、おばからの電話。うっかり取った耳に響いてきたのは、「テンの手術が始まる」と言う言葉。それに引き続いて、「器具を買えって言われた」。

 病棟に上がるエレベーターを待っていると、手術室に向かうテンとおばたちが降りてきた。私の顔を見るやいなや、器具の名前を記した発注書を手に押し付けるおば。それを薬局に持っていって購入しなければならない。

 
 1,000バーツ。それは私が払う義務があるのだろうか? おじは? そんな逡巡を許さぬおばの態度。例の「ないものは払えん」という堂々たる(?)暗黙の主張。たまたま入れていた、1,000バーツ札が財布から否応なしに出て行った。

 テンの手術後、「マイサバイ、お腹が痛い」と早々に帰って行ったおば。病院の検診では問題ないと言われたと聞いたのはつい先日のことだった。


 「疲れる…」
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by karihaha | 2006-03-04 01:25 | ブログ | Comments(0)
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