人気ブログランキング | 話題のタグを見る

スケジュール

スケジュール_c0071527_12324984.jpg Vホームの乳児たち、それも1才ぐらいまでの子どもたちの一日は眠る、ミルクを飲むで過ぎていく。大人と触れ合うとしたら、一日10分ぐらいの朝のマッサージの時間と、2分間(もかからない!?)ぐらいのカラスの行水もビックリの入浴(???)時間。お天気しだい、保母の機嫌しだいで、お散歩に連れ出してもらえればそれはラッキーな日。

 こんなスケジュールとも言えない日々を繰り返し、それでも目出度く生き延びた1才児には、もう少しアクティブな生活が待っている。欲求不満で頭をベビーベッドのマットレスに打ち付けるという症状が出る子どもが多い中、寝室に隣接する大きな部屋がプレイルームになった。

 ‘檻’から開放された子どもたちは、お昼寝を挟んで一日数時間、その空間で自由に動き回ることが出来る。部屋には何も置かれていないので、頭をぶちつけようが、寝転がろうが、意味なく走り回ろうが、ご随意にどうぞという夢(?)のような時間を過ごし、「今日はこれで終わりネ」という合図は、保母が夕食を食べ終わらせるつど、一人一人再び‘檻’に拉致するとき。

 子どもは知っている。大抵泣き喚く。夕刻5時過ぎから12時間以上。翌朝までそこから出られないということを。そして諦めて寝入る。明日の‘放牧’を楽しみに。スケジュール_c0071527_1234130.jpg  

 それが、確か一番大事だと言われている、0才から3才までの性格形成期に、Vホームの子どもたちが送る生活。

 
 「オーイ、聞いてるか? アームの母親。あんなところに2度も入れてしまうその神経。信じられないよ。もうすぐ引取るとか言っているらしいけど、やっぱり育てられませんとか言ったりするんじゃないの? この生活を押し付けている我が子のことを一番に考えるのがあんたのしなきゃいけないこと。子どもはおもちゃじゃないんだよ。客観的に見てあんたには無理と思うよ」

 
 と、これは表向きの話。実はアームの男前度に惹かれた保母さんが、昼夜特別に目をかけているらしい。「贔屓」、それもあそこの現実。
by karihaha | 2006-03-16 12:39 | ブログ | Comments(0)
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。



<< 小児病棟から(178) しょう紅熱 『私信』 >>