週末に‘敢行’するVホーム潜入も、普段なら出来るだけ夕刻にするようにしている。万が一にも、あのM女史に遭遇する確立を最小限にするために。
しかし、昨日は午後2時のお昼寝タイムが終わるのを待って、早々と潜入を試みた。少々リスクをはってでも、アームの母親に会えるのではという一縷の望みを胸に。その前に、病院に来た保母さんから、アームの母親が2週間連続で面会に来たというのを耳にしていたからだ。
アームの母親にとっては余計なお世話だろう。ジョンも今となっては、クワンの育児やリハビリにかかりきりで、アームの件が話題に上ることも少ない。でも、このまま放置してアームの母の判断に任せるには、彼女のあまりにも無責任すぎる行為を見すぎた。
アームの将来、それは母親だけが鍵を握っている。でも、いままでのところ、母親や祖母より私やジョンの方が、ずっと彼との関わりが深い。私たちの意見を是非聞いて欲しい。
夕方まで待ったが、結局母親は姿を見せなかった。Vホームに預けていられるのも、あと1ヶ月あまり。