午前中、見るともなく見ていたNHKの国際放送で私の注意を引いたニュースがあった。
2004年に新たにHIV感染者として認められた日本人が、1984年の統計開始以来、初めて
1,000人を超えたというものだ。
私の知る限りではいわゆる先進国の中で、その数字が前年比増加の一途をたどっているのは日本だけと聞く。しかし日本ではまだHIVが‘他人事’のようにとらえられがちである。だからこそ、より多くの危険性をはらんでいるとも言える。
ここタイではエイズ禍が現実問題として多くの人々に影響を与えている。現在ボランティアをする病院では去年1年間で、私が関係した子どもだけでも11人が亡くなったが、その内9人の死亡原因がエイズであった。勿論全員が母子感染であった。そして今も一人の女児が生死の境をさまよっている。
これからはこの場でも少しずつ、3年まえのエイズホスピスでのボランティア経験を含めて、HIV・エイズについて語っていきたいと思う。まず手始めにボランティア時代に書いた日本語の情報を紹介させていただきます。