2月に入ってから、友人たちの来訪が続いている。その殆どがチェンマイ‘リピーター’。チェンマイに‘嵌って’しまった人たちだ。日本とチェンマイを住み分けている定年退職組の方々も多い。この方たちのうち、独身男性があわよくば‘第二の青春を’と若いタイ人女性とお付き合いをし、トラブルに巻き込まれている人もいるにはいるが、ご夫婦を含め、大半の方たちが「もう日本に帰りたくない」と言うまでに、ここでの生活を満喫している。
なにがそこまで私たちを惹きつけるのか、正直言って具体的には分からない。例えば家族が来たとして、思い浮かぶ観光地といえば‘象乗り’、‘ドイステープ’、最近人寄せパンダが入った‘チェンマイ動物園’、‘トレッキング’、‘サンカンペン温泉’ぐらいだろうか。しかしかく言う私、‘象乗り’も‘トレッキング’もせず2年近くの日々を過ごしている。
暮らしやすさも大きな要因だろう。バンコックに比べ気候が穏やか、それに加えて物価が安い。「腹が減っては戦が出来ぬ」というが、町中にある一膳飯屋で食べている限りは一食20バーツ(¥60)ぐらいで済むのだから、飢えに苦しむということもないだろう。
チェンマイっ子に‘仲間入り’を許してもらいながら、ゆらゆらと日々を過ごす。そして、ときどき出会う‘異文化’を吟味する。それが私のここでの暮らしの一番の‘醍醐味’かもしれない。